がんは24時間眠らない

[]

がんは24時間眠らない

 今年の9月28・29日の2日間、綾町の小田爪陸上競技場でがん患者が夜通し歩き、闘病への理解や社会的な支援を求める「リレー・フォー・ライフ(RLF)」 が開催された。

 県内での開催は昨年の延岡市に続き二回目。患者や医療関係者が実行委員会をつくり準備から運営を行った。
 当日は、小雨の天候にもかかわらず、1215人が参加。夜通しバトンをつなぐ「命のバトンリレー」、ステージやテント企画など多彩な催しが開かれた。また、会場には、がんで亡くなった人を偲び、がんと闘う人を励まし、がん撲滅を願う「ルミナリエ」という「希望の灯火」が飾られ、参加者を温かく包み込んだ。

 リレー・フォー・ライフは、1985年、アメリカ人外科医が 「がんは24時間眠らない」「がん患者は24時間闘っている」というメッセージを掲げて、 がん患者の勇気をたたえ支援するために走ったことから始まる。

 がん征圧を目指し、がん患者、家族、支援者、友人、知人、地域の人々が、チームを組んで夜通し交代で歩き、勇気と希望を分かち合う。今や世界20カ国、毎年400万人を超える人たちが参加するチャリティーイベントだ。  日本では、日本対がん協会と各地のボランティアでつくる実行委員会が全国 40カ所以上で開催している。

 大会当日は、雨の中、翌朝まで、ボランティアの手によりルミナリエの火が消えないように繰り返しキャンドルに火が灯された。夜に開催された催しの中ではエンプティテーブルが設けられ、ボランティアとして参加していた穂満春香さんが、昨年がんで亡くした父へのメーセージを朗読。会場を涙に包んだ。
 副実行委員長の井ノ上勝さんは「今回、町をあげて協力いただいた綾町のみなさまには深く感謝いたします。今後も『元気・勇気・希望・命のリレー』のスローガンのようにこれからの未来をみつめ、そして希望の灯を心にともし ていきましょう」と力強く話した。

 綾町で開催されたリレー・フォー・ライフでは、たくさんの人が「がん」という病気への理解を深めた。



こちらもおすすめ

人気記事

おすすめトピック