宮崎公立大学 広報誌『MMU SHiP』vol.14の巻頭特集で「“先生”を目指すキミに知っておいて欲しい10のコト」を取り上げました。ページから溢れるほどにヒートアップしてしまった4人のトークの数々を、ここでご紹介します。

【参加メンバー】

〈学生①〉3年 三瀬 賀子
 佐賀県立小城高等学校出身。小学校教諭免許状取得のため奮闘中

〈学生②〉4年 三輪 春季
 宮崎県立宮崎南高等学校出身。小学校教員合格

〈教員①〉准教授 野﨑 秀正
 教職課程部会

〈教員②〉教授 竹野 茂
 教職課程部会

どんなに難しくても、逃げずに向き合うこと。
そうすれば子どもたちも応えてくれる。

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宮崎公立大学 広報誌『MMU SHiP』vol.14の巻頭特集で「“先生”を目指すキミに知っておいて欲しい10のコト」を取り上げました。ページから溢れるほどにヒートアップしてしまった4人のトークの数々を、ここでご紹介します。

【参加メンバー】

〈学生①〉3年 三瀬 賀子
 佐賀県立小城高等学校出身。小学校教諭免許状取得のため奮闘中

〈学生②〉4年 三輪 春季
 宮崎県立宮崎南高等学校出身。小学校教員合格

〈教員①〉准教授 野﨑 秀正
 教職課程部会

〈教員②〉教授 竹野 茂
 教職課程部会

どんなに難しくても、逃げずに向き合うこと。
そうすれば子どもたちも応えてくれる。

Q.教育実習はどうでした?

【三輪】中学校での教育実習はすごく大変だったな~。担当する授業の準備で多忙だった上に、生徒たちとのコミュニケーションも一筋縄ではいかなくて…。「教員になってからも苦労するだろう」という事を、ギュッと凝縮したような1ヶ月間でした。つらかった教育実習だけど、最終日には生徒たちから「ありがとう」のサプライズをしてもらって、感動のあまり大号泣! すごく涙が溢れてきて、自分でもびっくり(笑) 


【竹野】それは貴重な経験だったね。教育実習は内容が濃いに越した事はないよ。“先生になってから”の方が絶対に大変なんだから。
私も大学教員になる以前、30年くらい前かな、高校教員をしていたんだけれど、それはもう苦労しました。教室の外の花壇に散らかるタバコの吸い殻を、バケツを持って毎日拾い歩かなければいけないほどの状態で、生徒指導がとても難しかった。でも、私が毎日家庭訪問に通っていた生徒が、卒業式の日には涙を流していたんですよ。「学校が嫌い」って悪態をついていたような生徒もね。「絶対泣かされてたまるか」って思っていたんだけど(笑)、それを見て私も泣いてしまった。そんな風に彼らの感情を垣間見て、“通じ合う”経験をすると、彼らの気持ちをもっと知りたいと思うようになる。こちらが分かろうとしさえすれば、彼らはいずれ心を開いてくれるようになるんだと思いますよ。


例え荒んだ環境に置かれたとしても、自分が荒んだら終わり。誠実に、真剣に子どもたちと向き合い続けることが大事なんです。腹が立っても逃げないこと。自分が逃げなかったら、彼らも逃げないから。それは、僕の高校教員時代の大きな学びですね。
“教える人”が“教員”なのではない。教わることだってある。人間の生き方に対して疑問をもってぶつかってくる彼らと同じ時間を共有し、いかにしてきちんと向き合うかを、私はむしろ教えてもらったんです。その経験がなければ、教員を続けていなかったし、今、教員を育てる立場にはならなかっただろうと思う。

【野﨑】臨床心理学の中で、「教師は“壁”である」という考え方がありますよ。教師は、逃げずに生徒たちのエネルギーを受け止める壁であるべきだ、と。そんな言葉を、今の竹野先生の話で思い出しました。


【三瀬】以前、ボランティア先の学校の生徒が、「(学校の)先生は私のことを分かった気になってる。人間としてではなくて、子どもとして見られているようで嫌。だから学校には行かない」と言ったんです。「子どもだって、自分がどう見られているか分かるんです。だから、(三瀬さんは)子どもと同じ目線で話せる先生になってね」とも。さっき野﨑先生がおっしゃった「壁」と、通じるでしょうか。
その言葉を聞いて私は、「あなたのことを子どもとして扱ってなんかいない。一人の人間として、あなたを理解したい」という気持ちを生徒に分かってもらえるような先生になりたいと思いました。


【竹野】生徒たちが自分を子どもとして扱って欲しくないのは、「自立したい」という気持ちがあるからだと思います。「どうやって人として自立するか」を模索して、もがくのが青少年期。荒んでいる生徒も、そうでない生徒も、多かれ少なかれトラブルを抱えているもの。それを理解しようとする姿勢を忘れないようにしたいですね。



どんな知識や経験、挫折でさえも、
教壇に立てば必ず役に立つ。

Q.MMUで教員を目指して良かったこと、苦労したことは?

【三輪】MMUで教職課程を履修するとなると、卒業に必要な専門課程や教養課程の科目にプラスαして勉強しなくちゃいけないから、その点は結構大変…。でもその分教養が身に付いたし、実際に教員採用試験にも活きたので良かったですね。

【三瀬】卒業に必要な単位をとるためには他分野も勉強しないといけないから、苦労しそうです。だけど先輩の話を聞いて、ゆくゆくは良い結果につながると信じて頑張っていきたいです。


【野﨑】まったく教育には関係ないように思えたことでも、意外なところで役に立つことはよくあるものだよ。

【竹野】先生になったら“自分のクラス”を持って、30人くらい生徒を受け持つことになるでしょ。その中に自分と同じ性格の人なんて一人もいないんですよ。
「この生徒はどういう“人物”なんだろう」って考えることは、想像を絶するほど難しい。時には自分が一度も経験したことがないことを、想像しなくてはいけないからね。例え分かったとしても、そのつもりになっただけで、完全には分かるはずがない。そんな時に、自分の経験や誰かから聞いた話が活きてくることもあるんです。挫折した経験でさえもね。


「これは教員の仕事とは関係ないことだ」って排除するのではなくて、できるだけいろんな経験ができる場に身を置くと、教員になってから必ず役に立つはずですよ。

【野﨑】今の時代って、「受験に出ないから、いらない」とか、「資格に必要ないから、いらない」とか、専門性の名のもとに効率ばかり求め過ぎているよね。でもそうやって他を排除してしまっては視野が狭くなっちゃう。


【竹野】人は「どう生きるべきか」を学校で学ぶわけだから、教える側にもそれ相応の広い視野が必要なんです。 先生って、最も多様な経験が求められる職種かも知れないね。


学生と教員のアツいトーク/ 宮崎公立大学 広報誌 『MMU SHiP』vol.14 巻頭特集連動企画

宮崎公立大学 広報誌『MMU SHiP』vol.14の巻頭特集で「“先生”を目指すキミに知っておいて欲しい10のコト」を取り上げました。ページから溢れるほどにヒートアップしてしまった4人のトークの数々を、ここでご紹介します。

【参加メンバー】

〈学生①〉3年 三瀬 賀子
 佐賀県立小城高等学校出身。小学校教諭免許状取得のため奮闘中

〈学生②〉4年 三輪 春季
 宮崎県立宮崎南高等学校出身。小学校教員合格

〈教員①〉准教授 野﨑 秀正
 教職課程部会

〈教員②〉教授 竹野 茂
 教職課程部会

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