これからの自治会の話をしよう

自治会連合会の川越会長と、子どもの見守りなどを通して地域に関わる春口さんに、お話を聞きました。

「人間関係が希薄というわけではない」自治会への関心の低下など複数の要因が加入率に影響

[つながり]

自治会連合会の川越会長と、子どもの見守りなどを通して地域に関わる春口さんに、お話を聞きました。

「人間関係が希薄というわけではない」自治会への関心の低下など複数の要因が加入率に影響

?? 市では自治会加入率が低下し続けています。
川越さん(以下、川):今は人間関係が希薄だと言われますが、人間関係は良好だと思いますよ。希薄なのは自治会への関心だと感じます。
春口さん(以下、春):自治会に対して目に見えるメリットを求められているような気がします。助け合いや思いやりの精神で運営されていることがうまく伝わっていないのかな。
?? 一方で加入率が8割以上の地域もありますね。
川:昔からのつながりが保たれている地域だけでなく、中心市街地でも加入者が多く、活動が活発な例はあります。
春:私の住む地域も中心部寄りですが、近隣の人への見守りや声掛けは積極的ですよ。
?? 環境整備や防災を考えれば、どの自治会も積極的に活動したいですね。
春:ただ、子どものいる家庭では学校行事や塾、クラブ活動も忙しく、折り合いを付けるのが難しいですよね。
川:そうですね。両親も共働きが多くて忙しく、なおさら時間が取れないのかもしれません。学校や子ども会とうまく連携していく必要があります。


つながり

本紙7月号の読者アンケートで、「自治会に加入しているメリットとして感じられるところは何ですか?」という質問に対し、最も多くの人が「地域の人との交流」と回答しています。地域のつながりを生む自治会の役割が重んじられているようです。


見守り

「近所に一人暮らしの高齢の方がいらっしゃるのですが、一斉清掃では、歩くのがきつい時でも外に出てきてくれます。ご近所との関わりを大切に思ってくださっているんですよね。自治会に加入していることで、孤立しないという安心感を感じていただけるのでは」(春口さん)


低下の一途をたどる自治会加入率

市の自治会加入率は現在約57%(平成26年)。10年前から、10%程度低下しています。理由はさまざまですが、本紙9月号読者アンケートでは、自治会に加入していない理由として「地域になじみがない・転勤が多い」という声に加え、「加入方法が分からない」という意見も目立ちます。


災害対策

「新しいマンションができると、地域に一種の隔離状態が生まれます。しかも、大きなマンションの中に各世帯があるという構造で、誰がどこに何人住んでいるかが分からないこともあり、地域のつながりを保つことは、喫緊の課題です」(川越さん)


「どう機会をつくり声掛けができるか」自主性に委ねられた中で求められるきっかけ作り

?? 自治会で何をしているか見えないとの声もあります。
春:自治会活動を知らせる主な手段は回覧板ですが、一斉清掃など参加して初めて様子が分かることもあると思います。ただ、機会は限られていますし、都合を付けにくい状況も支障になっていますよね。
川:イベントの頻度などは自治会によって差がありますしね。
?? そうした意味でも、いかに積極的に声掛けできるかは重要ですね。
川:自治会は自主的な活動なので、もちろん強制はできません。ただ、その価値を会員各自が機会があるごとに、気軽に声掛けしていただくことで、会に対する理解も深まり輪も広がると思います。
春:何か協力をお願いされるとうれしいものですよ。
川:「あなたが手伝ってくれると助かるわ!」という言葉でお願いすることは大事ですよね。
春:はい。行き着くところはやはりうまくコミュニケーションを図るかだと思います。
川:何かのメリットが優先だと、メリットが無くなれば活動を止めてしまう。損得勘定ではない助け合いの精神が基本じゃないといけませんね。


環境整備

「自治会の会費は、防犯灯の設置などに活用されていますよね。ただ、残念ながらそうした地域の安全が自治会によって守られていることが十分に伝わっていないこともあるようです。自治会活動は助け合いだということを、もっと伝えていくことも大事だと思います」(春口さん)


「交流を増やし、運営も若手中心に」和を重んじることに注力、世代交代も進めるべき

?? 自治会の活動をもっと活発にしていくにはどうするべきでしょうか
春:自治会に入られていない方が孤立しては意味がないので、分け隔てなく声掛けすることが、加入者の増加や地区の活性化につながるのではないでしょうか。
川:そうですね。自治会はジェントルマン(紳士)であるべき。上から目線にならず、和を重んじて接していきたいですね。
?? 近隣の自治会の活動を研究されている意欲的な自治会長もいらっしゃるようですね。
川:私の自治会にも、祭りの運営などの相談に来られることがあります。学ぶとは真似ること。もっと交流していくべきですね。
春:自治会連合会でも交流の機会はあるんですか?
川:定期的に役員会や研修会をしていて、少なからず交流が生まれています。自治会長には若手の人もいるので、人材育成の機会にもなります。
春:運営や企画をできるだけ若手に任せることで、新しい発想が生まれやすくなりますよね。
川:活発な自治会は、やはり若手が元気なところが多いですよ。


顔の見える関係を目指して地域のみんなで協力体制を

?? さまざまな課題の中で、まず取り組むべきことは。
川:楽しい場の提供が大切だと考えます。そして、その場で自治会の雰囲気や役割を理解してもらう。自治会に入られていない方やあまり参加できない皆さんに、「皆さんが来てくれるとにぎやかになってうれしいよ」と感謝を伝えるべきだと思います。
春:場が楽しいと、参加できなかったことが残念に思ってもらえるようになり、次回への参加意欲がわきますよね。
?? 顔見知りになれば、普段から声も掛けやすいです。
春:そうですね。あと、私自身も経験があるんですが、加入したくても方法が分からない人にはちゃんと案内するべきだと思います。チラシを入れるだけではだめだと。
川:人付き合いですからね。顔の見える関係づくりを大切にしなくてはいけませんね。
春:そうなると自治会長さんの負担も大きくなりますが、そこも助け合いですよね。
川:その通り。会長任せではなく、みんなで協力していくべきです。


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市広報みやざき 2014年11月号

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