介護サービスと一口に言っても、その内容は十人十色。
上手に活用することで、喜びや生きがいを得て暮らしている3つのケースを取材しました。

[【ケース1】「自宅で長く暮らしたい」横山さん夫妻の場合]

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【ケース1】「自宅で長く暮らしたい」横山さん夫妻の場合

 エアロバイクや散歩などの運動から、野菜の栽培、裁縫、模型飛行機作りといった工作に至るまで、横山さん夫妻が利用しているデイサービスは実に多彩。「それまでは1人で運動はしていたものの長続きせず、つえをついてもフラフラ。体力が落ち、家の中で転倒するなど怖い思いをすることもありました」という横山さんは、主治医からデイサービスの話を聞き、週1回、今の施設に通い始めたそうです。

 さらに、地域包括支援センターの助言で、住宅改修にも着手。家の周りの段差の大きい箇所や浴室には手すりを設置。外出を容易にするために、玄関にスロープを設置しました。「デイサービスで少しずつ体力が付き始め、改修のおかげで怖い思いをすることも減りました。近くに住む息子たちも安心してくれています」と笑う2人。できるだけ長く自宅で暮らしたいという願いを、着実に形にしています。


【ケース2】「ずっと料理を楽しみたい」日高さんの場合

 「白和えを作るからゴマをすってもらってもいいですか?」「はーい」。ヘルパーさんと日高さんの小気味よいやりとりがキッチンに響きます。日高さんは週4回、ヘルパーさんと二人三脚で自分と夫の食事を調理。一緒にメニューを考えたり、料理中に2人で冗談を言い合うなどして会話を楽しむことが、日高さんの新たな生きがいになっています。

 娘さんが母・日高さんの変化を感じたのは約1年前。鍋を焦がしたり、同じ食材しか買わない様子を見た家族がケアマネジャーに相談したところ、ヘルパーさんとの共同作業を提案されました。第三者が入ることで心地よい緊張感も生まれ、「いつもハッスルしてやってくれるからありがたいわ」と、日高さんからはヘルパーさんにねぎらいの言葉も。手際よく作られる多彩で豊富なメニューには、家族も満足されているとのことです。


【ケース3】「散歩できる体でいたい」若松さんの場合

 79歳で運転免許を返納するまでは、よく夫婦で長距離のドライブを楽しんでいた若松さん。外出の機会が少なくなり体力の衰えを感じ始めました。小さな段差でもつまずくようになった若松さんは「このままでは寝たきりになる!」という危機感から、地域包括支援センターを介してリハビリ施設での訓練を始めました。

 「自分のことは自分でやりたかったので、こうした施設に通うことに抵抗がなかったわけではありませんが、理学療法士の先生に何の訓練をどれくらいすべきか的確に教えていただけるので、すぐにやりがいを感じました」という若松さん。家の周りを歩けるようになることを目標に、今は週約2回の訓練をこなし、つまずく回数も減ってきているそうです。「施設を勧めてくれたのは娘です。意地を張らず、子どもの言うことを素直に聞いたのがよかったかもしれませんね。今では自宅よりここの方が楽しいです」と笑います。


[問]
介護保険課 ☎21-1777
長寿支援課 ☎21-1773 FAX 31-6337(共用)

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