今年6月に、株式会社宮崎銀行の第12代頭取に就任した、平野亘也さん。
「地方創生」が脚光を浴びる中、その一翼を大きなウエイトで担う、宮崎のリーディングバンクは、今後どのように舵を取るのでしょう?
今回は宮崎南印刷及び、パームス企画の代表取締役会長の大迫三郎がインタビュアーを務めたスペシャル版です!

株式会社宮崎銀行 頭取 平野 亘也(ひらの のぶや)さん

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株式会社宮崎銀行 頭取 平野 亘也(ひらの のぶや)さん

【Profile】

 1952年生まれ、北川町(現: 延岡市北川町)出身。学習院大学経済学部卒業後、1975 年に株式会社 宮崎銀行に入行。延岡支店長、常務取締役本店営業部長、代表取締役専務などを歴任し、今年6月から現職。
 好きな言葉は「一身独立」。趣味はスポーツ観戦と京都、奈良の神社仏閣をひとりで巡り、悠久の歴史に想いを巡らせること。
 また、「これは私の持論なんですが、カラオケのうまい人は、話も上手だと思うんですね。なぜなら、声もいいし、抑揚もありますし、問の取り方もうまいから。私はカラオケは好きなんですけど、残念ながらうまくなくて。ただ、人に歌わせることだけには自信があります(笑)」というユニークな一面も。

【聞き手】大迫 三郎(おおさこ さぶろう)

(株)宮崎南印刷 代表取締役会長
(株)パームス企画 代表取締役会長
国際ロータリー第2730地区 2013~2014年度ガバナーを務めるなど、多数の役職を歴任。
本誌編集後記のペンネームは「星の王子」。


【大迫三郎(以下、大迫と略す)】
 頭取に就任されて約4ヵ月。以前にも増し、お忙しい日々をお過ごしのことと思いますが、現在の心境はいかがですか?

【平野 亘也 頭取(以下、平野と略す)】
 就任当初にもお話ししたのですが、今後の金融機関を取り巻く環境を考えると、宮崎銀行というリーディングバンクの舵取りを任される重責に、身が引き締まる思いです。

とくに現在、地方創生が注目される中、地域金融機関の担う役割はこれまで以上に重要性を増していくと認識しております。少しでも地域のみなさまのお役に立てるように、今後も全力で取り組んでまいります。


【大迫】
 先日うかがったお話の中で「宮崎の経済状況は、現在好況傾向にある」とおっしゃられて、そのことが非常に印象に残ったのですが、現在の宮崎の経済状況について詳しくお聞かせください。

【平野】
 県内の経済情勢は、消費税率の引き上げや天候不順の影響により、個人消費の一時的な落ち込みはあったものの、有効求人倍率の上昇など雇用環境の緩やかな改善の動きが続いています。

 とくに、この1、2年の有効求人倍率における本県の数字の伸びは、他の同じような規模の地方都市と比較すると、突出傾向にあります。

 先行きにつきましては、公共投資が東日本に集中する傾向があり、土木建設業には一部に減速懸念もうかがえますが、各種経済政策の効果による好循環波及が期待され、比較的底堅い足取りをたどることが見込まれます。

【大迫】
 宮崎に吹いている、そのフォローの風を、我々もうまく活用していかなくてはと考えているのですが、宮崎銀行さんは宮崎のリーディングバンクとしての証左を、数字の上でもきちんと残していらっしやいますよね。

【平野】
 当行では昨年4月から、3年間の取り組みとして中期経営計画『Challenge No. 1』をスタートさせました。

この『Challenge No. 1』は、① トップラインの拡大、② 生産性の追求、③ 人財力の向上の3つを経営の基本方針とし、めざす姿である『成長力 九州No. 1銀行の実現』に向けて、現在全職員一丸となって取り組んでいるところです。

おかげさまで、中期経営計画の初年度の2015年度(平成27年度)3月期決算では、中小企業向け貸出が全国トップクラスの伸びとなり、貸出金利息収入の4期連続増加を達成しました。4期連続で貸出金利息収入が伸びているのは、全国的に見ても、地方銀行では当行を含めて2行のみです。


【大迫】
 先にお話に出た地方創生ということで言えば、宮崎銀行さんは宮崎県を始め、各市町村とも包括連携協定を結ばれ、さまざまなサポートをされていますが、超高齢化・少子化社会がますます進む中、地方創生を担う上で人財の確保・育成が、これまで以上に重要性を増してくるのではないかと思うのですが、その点に関してはいかがでしょう?

【平野】
 当行の中期経営計画の3番目ともリンクするのですが、私が頭取になって力を入れていることのひとつが「女性の活躍推進」です。

これまで結婚、出産、子育て… … 、そこに最近は介護も加わってきていますが、大きなライフイベントを経るごとに女性の負担が増す… … 。

そういう社会であるがために、残念ながら、当行でもスキルが高く、能力的にも非常に優秀であるのにもかかわらず、仕事を辞めざるを得ない女性がたくさんいました。

そういった方々に継続して働いていただくための仕組みづくり、その第一歩、象徴的な存在として、当行が9月から立ち上げたのが女性活躍推進プロジェクト「ブルーウィングス」です。

このプロジェクトでは、これまで男性が携わることの多かった分野で人財を育成するとともに、お客さまに女性ならではの細やかな提案やサポートを行ってまいります。

また、女性の創業を支援する融資のご提案などを通して、女性が活躍する地域づくりや企業風土の構築を担っていきたいと考えています。

そして、ゆくゆくは女性がライフイベントの過程でも、安心して働くことができ、なおかつ活躍できるという環境を、宮崎県全体でつくることができれば、進学や就職で県外に出て行った方々に、「宮崎に帰ろうか」と思ってもらえる、ひとつの契機になり、大きな意味での人財確保につながるのではないか、と私は考えております。

【大迫】
 実は、パームス企画を含む宮崎南印刷グループでも、1月に新たに女性役員を登用する予定でして、まさに我が意を得たりという想いを強くしましたが、さらに女性が活躍できる環境をつくるためには、男性社員の意識を変えることも大きなファクターになってくるのでは?

【平野】
 おっしゃる通りです。男性社員が変わるのには、少し時間がかかるのかもしれません。
しかし、これはトップが先頭に立って、成すべき仕事だと思いますし、それくらいの強い気持ちを持って臨まなければ、なかなか新たな企業風土、時代を切り開くことはできないのではないでしょうか。
トップの決断として、果敢に取り組んでまいります。


【大迫】
 さて、近年、さまざまな業界で再編やM&Aが行われ、話題を集めていますが、宮崎銀行さんは今後も「単独路線」を進まれるのでしょうか?

【平野】
 当行は1932年(昭和7年)に創立しましたが、その発祥は宮崎県及び、宮崎の財界の方々が力を合わせてつくった県民銀行を起源とします。これは現在ある全国の地方銀行の中でも、稀有なケースです。
たくさんの方々の想いが詰まった、また多くの方々の力をお借りしてできた県民銀行を起源としていることに、私は強い誇りを抱いています。
無論、今後、金融機関を取り巻く環境は、激動することが予想されます。しかし、私の好きな言葉「一身独立」のように、各々が独立心と自尊心を築き、己の信念を貫く気概を持ちながら、全員で知恵を出し合っていけば、必ず勝ち抜ける、と私は確信しています。なにより、リーマンショック以後に本県を襲ったリスクイベント… … 、鳥インフルエンザ、新燃岳の噴火、口蹄疫。本県経済に与えた影響は、相当深刻なものがありましたが、それを乗り越えていまがある。そのことは私どもに、大きな自負と自信を与えてくれています。
今後も、当行は「郷土とともにある地方銀行」として、地域経済の活性化と企業価値の向上に努め、みなさまに最初にお声をかけていただける「ファーストコールバンク」、そして「成長力 九州No. 1銀行の実現」をめざしてまいります。今後とも、一層のご支援をお願い申し上げます。


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