人口減少や少子高齢化が進み、「消滅の可能性」もささやかれる地方。子育て、医療、雇用、地域経済振興など、若い世代が夢や希望を実現できる地域づくりが喫緊の課題となっています。
市では、国の「まち・ひと・しごと創生本部」の動きに対応し、市役所組織の総力を上げて取り組むため、11月19日、「小林市地方創生本部」を創設。
これまで進めてきた「協働のまちづくり」を柱に、「30年後も持続可能なまち 小林市」を目指します。
今号では、今の小林市のうごきから、「地方創生」のヒントを探ります。

Case1 [内山地区農業体験]

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Case1 [内山地区農業体験]

今年6月、過疎化が進む須木・内山地区を活性化させようと、住民や出身者が、地域おこし団体「山びこの里実行委員会」を立ち上げました。6月15日には第1弾として市内中心部の中学生を招き、休耕田で田植えを実施。11月2日は第2弾として、稲刈りと掛け干しなどを行いました。山あいに響く久しぶりの子供の声に、参加した住民らは「元気をもらった」と笑顔を見せていました。
内山地区は須木区の南東部、野尻町区の北に位置する地域。10月1日現在で91世帯193人が暮らしています。2013年には少子化に伴い、内山小・中学校が閉校。子どもの姿を見かけることも少なくなっています。「地域に子どもの声と活気を取り戻したかった」と話すのは、同実行委の上原勝委員長。同じ思いを持つ住民や出身者とともに、地域おこし団体の設立に踏み切りました。「地域の過疎化を止めることは難しいが、何もしないのはさみしい。内山地区に来てくれる、関わってくれる人を増やし、大切にしたい」と上原委員長は話しています。
その地域に住んでいる人、つまり「定住人口」だけでなく、その地域に訪れ、交流する「交流人口」にも目を向ける。地域単位で交流人口を増やす須木・内山地区の取り組みと情熱は、今後、人口対策のヒントになるかもしれません。


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