宮崎市で輝いている人を紹介する「キラリ! 宮崎人」。
今回は、プラネタリウムで私たちを宇宙へといざなう、
宮崎科学技術館のプラネタリウム技士、安達大輔さんです。

[個性が光る! 星空解説]

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宮崎科学技術館 安達 大輔(あだち だいすけ)さん (34歳)

水族館の飼育員を志して鹿児島大学水産学部を卒業後、太平洋の島国・パラオでイルカトレーナーに。地元・宮崎に戻った現在は、宮崎科学技術館でプラネタリウム技士として、星空の投影や解説、機械の修理などを行っている。


個性が光る! 星空解説

真っ白なロケットの横で輝く、宮崎科学技術館の銀色のドーム。直径が27メートルもあり、世界で5番目に大きいプラネタリウムだということをご存じでしたか?

安達さんは、ここで星空の投影や解説、機械の修理などを行うプラネタリウム技士。投影では、安達さんら職員が宮崎市内で見えるその日の星空などを解説しています。

「星空解説の原稿は、職員が自分で考えます。私は星空解説のほか、宇宙から見た天の川や惑星の様子など、天文色の濃い内容が好きですが、私以外の職員は女性で、神話を題材にしてロマンチックに解説したりと、職員の個性が出ますね」。星空は季節や時間によって見える星や見え方が異なるため、毎回違う解説ができるのが魅力だそうです。


パラオで出会った満天の星空

▲プラネタリウムを操作する安達さん。無数の星がドームいっぱいに広がります。

宮崎市郊外で生まれ育った安達さんは、海や川が好きな父親や親戚の影響もあり、水族館の飼育員を志します。「小さい頃は水が怖かったんですが、何とか潜れるようになった小学生の時、水の中で魚の泳ぐ姿を初めて見て、その美しさに衝撃を受けました。以来、図鑑を片手に川に行き、魚の種類を調べるのに夢中でしたよ」

一度魅了されると探究心に火が付く安達さん。大学卒業後からイルカトレーナーとして仕事をしていた南の島・パラオで、安達さんは満天の星空に魅了されたそうです。

「パラオではエコツアーのガイドもしていて、踏み荒らされて死んでいくサンゴやきれいな海に流されていくたくさんのごみなど、人間の手によって自然が崩壊していく様子も見ていました。身近なところに守るべき自然があるということを、もっとたくさんの人に知ってもらいたい。今の仕事に就いたのも、身近な星空を通じて自然の大切さを伝えたいと思ったからです」


宮崎から宇宙に飛び立つ人材を

「宮崎市は市街地でもたくさんの星を見ることができるんです」。安達さんがお薦めする宮崎市内の星空観察スポットは、平和台公園や瓜田ダム(高岡町)。「9月はこと座のベガや夏の大三角が楽しめますよ。

プラネタリウムでは、星空の投影だけではなく宇宙の成り立ちや珍しい星の解説など、さまざまなイベントを行いますので、遊びに来て欲しいです」

将来、宮崎から宇宙飛行士や天文学者が生まれて欲しい。そんな夢を抱きながら、安達さんは今日もドームに星を描き続けています。


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宇宙飛行士や天文学者が この宮崎から生まれて欲しい。 それがぼくの願いですね。|(安達 大輔さん)-キラリ宮崎人vol.28 写真

miyazaki ebooks編集部

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