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「てるはの森の会」の上野登会長が、2月2日永眠されました。

郷田前町長は、上野氏との出会いをきっかけに、哲学者・上山春平氏、元国立民族博物館館長・佐々木高明氏(いずれも故人)と出会いました。そして照葉樹林文化論に共鳴し、町政に取り組んだことは周知のとおりです。

1 990年代、上野氏はこう考えていました。「郷田前町長が外からの力による文化運動を展開したのに対し、前田町長は町民の意識の中からの運動を目指しているようだ。私はこの流れに協力し、宮崎の文化の向上に尽力したい」。
その後、送電線鉄塔問題や世界遺産運動などが起こりました。上野氏ら関係者は、これを県全体の問題としてとらえ、河野耕三専門監が作成した宮崎県の植生誌をもとに「照葉樹林回廊構想」をまとめ上げ、2005年の「綾の照葉樹林プロジェクト」発足へと展開しました。これがユネスコ エコパーク登録へと広がっていったのです。

 上野氏はエコパークを支えるのは町民一人ひとりだとして、次のような激励の言葉を残しています。「町 民はすべて、ユネスコエコパークの生物圏保全担当者であることを自覚し、各人の能力に応じて協力していかねばならない。この仕事を立派に成し遂げる時、綾は世界に発信する『産業観光の町』として輝く」。

 町づくりの力となった3人の立役者が、さらなる町民の活動を期待し、見守っていることでしょう 。


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