市民の皆さんにとって美術作品の発表の場であり、文化芸術に親 しむ機会となっている宮崎市美術展。今年の受賞者の中で、将来を担 う10代の若い力にスポットを当てました。

いつも励ましてくれる母に感謝将来は自分の書の形を求めて(井野 徳子さん)

[純粋な創作意欲が印象深いタッチを生む(中武 卓さん)]

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いつも励ましてくれる母に感謝将来は自分の書の形を求めて(井野 徳子さん)

小学2年生の時、母の勧めで書道を始めた井野さん。ソフトテニスやバドミントンをしていた時期もありますが、とりわけ書道は今も、楽しく続けているそうです。「いつも励ましてくれる母の存在が大きいですね。賞を取れば褒めてくれるし、遊びたい盛りの小学生の時も、続けることの大切さを教えてくれました。もちろん、当時の私にはよく分からず、母とけんかしたこともありましたが、今思えば母の言うとおりで、ありがたいことだったなと感じます」と、少し照れくさそうに語る井野さん。今回の受賞も、お母さんはとても喜んでくれたそうです。
 県内でもレベルの高い書道部で腕を磨いた井野さんは、卒業後も書道を続けていきたいと話します。「尊敬する先生と仲間に恵まれて、充実した3年間を送ってきました。今まではお手本となる書を真似てやってきたけど、これからは自分の書の形を作り上げていきたいです」


純粋な創作意欲が印象深いタッチを生む(中武 卓さん)

 芸術文化活動を行っている障がい者団体「アートステーションどんこや」に所属し、中学時代の恩師の元で創作に励んでいる中武さん。草花などをモチーフにクレパスで描かれる作品は、特徴的な配色や線のニュアンスが見る人に深い印象を残します。「技術も意図も求めない彼の作品には毎回驚かされています」とは恩師・長曽我部さんの言葉。講評では「署名にまで味がある」と言われた中武さんの、純粋で楽しい創作活動はこれからも続きます。


表現に磨きをかけてデザイナーを目指す(志々目 優加さん)

中学校では吹奏楽部でしたが、多くの人に作品を見てもらえることに魅力を感じ、高校からデザインを始めたという志々目さん。授業の一環で制作した今回の作品で最も頭を悩ませたのはキャッチコピーだそうで、「いい案が浮かばず苦労しました。受賞できたのは、先生の丁寧な指導のおかげです」と謙虚に話します。芸大に進学し、将来はデザイナーとして商品パッケージなどを手掛けてみたい、とのこと。表現に磨きをかけ、飛躍を誓います。


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