かつて日本全国から人が集い、それぞれの想いを胸に開拓が行われた川南。
今でも全国各地から多くの人が移り住み、思い思いの生活を送っている。

かねてからやりたかったことを実現させた人。
あらたにやりたいことを見つけた人。

そのスタイルはさまざまだが、移住に成功している人に共通しているのは、
自分で道を切り開いて居場所を見つけていること。

これはどこへ行っても同じなのかもしれないが、
川南には、そういった人たちの割合が実に多いのだ。

その理由は、〝合衆国〞ならではの多様性?
それとも開拓地ならではのフロンティアスピリット?

アメリカンドリームならぬ、川南ドリームの実現に向けて
自分日和の毎日を送っている3組を取材してみた。

この町でトライアスリートに なりました

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この町でトライアスリートに なりました

海岸線に沿ってどこまでも真っ直ぐに伸びる県道302号線を2台のロードバイクが疾風のごとく駆け抜けて行く。
ペダルをこぐのは、川南在住のトライアスリート安藤寿郎さんと宮本昭さんだ。

2人は一緒に練習を重ねながら、さまざまな大会に出場している。
聞くと、川南はトライアスロンの練習をするのに最高の場所なのだという。

「海岸沿いには10㎞近く真っ直ぐな道路があるし、尾鈴山のコースもある。
平坦、坂、直線、どんな練習もできるんですよ」(安藤さん)。

「信号も車も少ないからとても走りやすい。
夏になれば、町民は町営の50mプールをただで利用できるしね」(宮本さん)。

そんな環境なものだから、川南ではトライアスロンを始める人が多い。
安藤さんと宮本さんも、5年前にほぼ時を同じくしてトライアスロンを始めたという。


「始めは子どもと一緒に親子マラソンに参加する程度だったのですが、ランニングだけではもの足らなくなってきて。まわりにトライアスロンをしている人がいて、一緒に練習しているうちにどんどんはまっていきました。
今、上の子が中学生なのですが、小学生の時には一緒にトライアスロンをしていたんですよ」と安藤さん。

一方の宮本さんがトライアスロンを始めたのは、健康のためだったそう。
「もともと料理しか趣味がなくて。そりゃ食べるじゃないですか(笑)。
だから、一時は体重が105㎏にまでなって、これはやばいと」

トライアスロンを始めてから、3桁だった体重は70㎏台まで減量に成功。

「家からすぐに走り出せる環境でしょ。だから続けられたんですよ。
これからもトライアスロンを通じて健康的な暮らしをしていきたいですね」。


通勤もエンジョイ!!

「妻が川南の出身で、週末ごとに実家に遊びに来ていたのですが、次第にこの町が好きになって。その後、子どもを授かって家を建てることになったのですが、もう川南しか選択肢はありませんでした」
と移住のきっかけを話す安藤さん。

川南に引っ越してからも宮崎市の職場に通い続けている安藤さん。
車で片道約1時間かかるのだが、まったく苦にはならないという。
むしろ、通勤時間を楽しんでいる。

「暖かい季節には、トレーニングを兼ねて自転車で通っています。
時間にして1時間20分くらいかな。
職場まで40㎞あるんですが、トライアスロンのバイクの距離も40㎞。完璧でしょ。
渋滞に巻き込まれることもないですし。仕事関係の人からは、川南から自転車でっ!?とびっくりされますけどね(笑)」。


この私が健康生活!?

宮本さんは、水俣時代には川南のことをまったく知らなかったのだという。

「コンビニを経営することになって、本部から川南を薦められたんです。
で、現場を見に来てみたんですが、〝なんかいいなぁ〞と感じたんです。
で、特に調べもせずに決めました」。

移住当初は借家に住んでいた宮本さんでしたが、
「家賃を払うくらいだったら家を建てた方が良いよ。何せ土地が安いんだから」
というまわりの薦めもあって家を新築。
これが宮本さんの生活を大きく変えることに。

「川南の家は敷地がめちゃくちゃ広くて、庭の管理に手が掛かるんですよ。
でも、この草刈りが楽しくてね~。
それが波及して、今ではガーデニングをしているんだけど、まさか自分がこんなことをするなんて考えてもみなかった。
時間があれば、犬を連れて海へ行ったり山へ行ったり。それにトライアスロンでしょ。
こんな健康的な暮らしをしている自分が信じられないですよ(笑)。
川南に来てなかったらまた別のことをしていたのかもしれないけど、ここに住んだことで、人生に楽しいことが増えたのは間違いないですよ」。


川南に移り住んだ人インタビュー『これが私の生きる道』 気が付けばトライアスリート、恋人はロードバイク♪

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